数日前からフィリピンに出張しています。今回の目的の一つは、バイオマス事業を進める上で不可欠となる、現地のエネルギーサービス事業を手掛ける会社のオーナー――フランス人エンジニアとの関係構築でした。
昭和生まれの私は、やはり「仲良くなるにはノミニケーション」。夕食を共にする中で、彼が36歳でフィリピン人と結婚していること、そして自らの生い立ちを語り始めたのが印象的でした。
特に驚いたのは、彼の曽祖父もエンジニアで、西アフリカで働いていたこと。なんと100年ほど前の白黒写真まで見せてくれたのです。
そこで私も、自分が持参していた100年前の大祖父・祖父が写った写真、さらに400年前の先祖の墓碑の写真を見せたところ、彼はとても驚いていました。欧州人は「古いもの」に敬意を払う文化があり、祖先の話を大切にするのだと感じました。
私は台湾やマレーシアに駐在してきましたが、アジア圏では相手が祖先の話を自ら語ることはあまりありません。だから私もあえて話しませんでした。しかし欧州人は違います。彼自身が先に語り始めたことで、深い信頼関係が一気に生まれた気がしました。
● 自分のルーツを語れますか?
皆さんは、ご自身のルーツについて語ることができるでしょうか。日本人は長い歴史をもつ民族です。苗字をたどるだけでも多くの発見があります。
過去のご先祖がしっかりと生きてきたからこそ、今の自分がいる。そう思うと、不思議と安心感が生まれます。
● 海外で気づいた「共通点」
今回フランス人と話してみて、日本だけではなく世界にも、祖先を敬い、自分のルーツを大切にする人々がいることを知りました。これは私にとって新たな発見でした。
ビジネスにおいても、信頼関係がないと何も始まりません。ルーツを語り合うことは、国境を越えて心を開く鍵なのだと改めて感じました。